ぜんぶわかる

NICO Touches the Wallsのファンのブログです

閃光


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椎名林檎が観たくて開いたユーチューブ、いつのまにか忌野清志郎を いつのまにかブルーハーツを聴いていて、突然はじかれたようにNICO Touches the Wallsを観たくなった私は三年前に自分のiPhone5で撮った1125/2013のN極とN極の映像を探していた。
当時高校1年生だった私にとっての光村龍哉は「最強のロックンローラー、みっちゃん」でしか無かったし、みっちゃんが吐き捨てるように心に寄り添うように呪いをかけるように祈るように叫ぶその歌声が何よりの正義で正解だった。追いかけても追いかけても人波かきわけても手を伸ばしても背伸びをしても大声を出して名前を呼んでもずうっと遠くて、でも、DEMO 遠いからよく見えるのです。NICO Touches the Wallsというバンド名を後ろに背負って恍惚と歌う姿を信頼しぜんぶをゆだねて酔いしれることができたのです。

あの頃のただひたむきにみっちゃんの歌を追い続けた透明で清潔なあこがれはいつから錆びてしまったのだろう、変わってしまったのはわたしか?それとも光村龍哉?そんなつまんないを考えちゃうぐらいには弱ってる、犯人探しをしているうちは誰一人幸せになれやしないのに。

おーい!愛し合ってるかい。

1125/2016

音楽というのは不思議で、歌われてる歌詞もメロディに重ねるだけでメッセージや贈られる言葉じゃなくピアノのドレミやギターのCコードのように子音と母音をかけあわせたただの響きとしてしか機能せず、それが四人が手動であやつる楽器と一緒に幾重にも重なりリアルタイムで光る音の一粒一粒を生産するのです。その粒は私の耳から、目から、口から、鼻から、毛穴から、あらゆる穴や穴では無かった部分からビュンビュン音を立てて侵入し胸のポンプとなる部分で大騒ぎを始めて、加熱したポップコーンの種のように跳ねまわり、ちらばり、音でできたその光の粒同士が衝突を起こして、そこで散らした火花がさらなる光の粒になりそれがそのまま指先へつま先へ毛先へと流れて陶酔感を引き起こしてぴりぴりと背中がしびれていきます。ふわふわした楽しい気持ち、ズンと暗くて重たい気持ち、パリッとキレのある鋭い気持ち、時にぐっしょりと心を濡らしたりします。それぞれ分岐したそのすべての気持ちのゴールが「大好き!」一点に繋がってるからすごく不思議だけど、そうやって五感を奮い立たされると生きてる心地がする。死んだことがないから説得力が無いけれど私は死ぬより生きてる方が好き、大好き!そんな感じなんじゃないかなと思うのです。

耳を塞いでも鳴り響くやさしい轟音がわたしの胸をくるんで垢を削り取り浄化するような心地がしました。

あこがれという言葉の語源は『あく離れ』、つまり魂の解離です。光村龍哉にあこがれた私の魂の着地点はやはり光村龍哉にあって、あこがれて逃げ出した魂を集めた光村龍哉に会いに行くのは魂の集合と回収なのだと思います。みんなそうやって投げ捨てた地図を拾いに浮き世を彷徨うユーレイになっちゃうんだと思います。だってすし詰め状態のライブハウスで誰かが落としたペットボトル(多分いろはす)を踏みつけた足裏の感触も、誰かの抜けた長い髪が空にのばした腕に張り付いたちょっと嫌な感じも、バーに身体を打ち付けた鈍い痛みも、会場を出ると嫌に暗かった赤坂の夜空の冷たさも、ぜんぶぜんぶ忘れてないのだから。

NICO Touches the Wallsは最高


NICO Touches the Wallsは最高!」

これは私の口癖です。口癖というか、手持ち無沙汰なとき何の気なしにツイートしてしまう「打ちグセ」と言ったほうが近いかもしれない。だけど今、満を持して、満身創痍で、大きな声で言わせてほしい。NICO Touches the Wallsは最高!!!!!!!

私がなぜ今NICOへの愛で胸を震わせているのかというと、何を隠そう先日豊洲PITで行われた弱虫のロック論2リリースパーティーでのNICOのアクトがほんとうのほんとうに素晴らしかったからです。このライブについてはTwitter(@aqrsgn)で感想を撒き散らしてるのでレポを見たい人はそっちを遡ってくださいね。

今のこのNICOへの大きな愛で満ち満ちているこの感じにデジャヴ感があるなと思ったら、そうだ、去年の1125/2015の直後のわたしもこんな感じでした。馬鹿デカいパワーに打ちのめされて頭の上に星やハートや花を浮かばせて まだまだ忘れられないみっちゃんの歌の残響が身体中に沁みて邪念を溶かし煩悩を作り出してゆく、あの感じ。何故か私は愛が大きくなると引きが強くなるのか嬉しい奇跡が連鎖する。これはかなりキケンなサイン。このままだと私は去年のように夜行バス移動&ネカフェ泊の1人全国ツアーをはじめてしまう。それで短期間にNICOを大量摂取して飽和して勝手に冷めていくという胸糞テンプレートを繰り返してしまう

だけど、それでいいや



イヤホンは耳でつなぐタイプの点滴。私はNICOのお陰で延命出来てるようなものだからちょっとでも減速したら人が1人死ぬからな!だから頼むからずっとずっとナイスな兄ちゃんで居て欲しいよ。だって今日もNICO Touches the Wallsは最高なんだから